追徴課税とは、ルールに則った納税をしなかった場合に追加で納める税金のことです。
そのため、追徴課税には追加で納める本来の税額に加え、
本来納めるべき税額より少ない納税だった場合には過少申告加算税、申告自体をしなかった場合には無申告加算税、
さらに悪質だと判断される場合には重加算税がペナルティとしてそれぞれ課されます。
また、期限後に納税するまでの期間の延滞税も課されることになります。
追徴課税のペナルティは負担が大きく、特に重加算税の対象になると、
本来納めるべき税金の1.5倍近い額を納めなければなりません。
当然のことながら、適正な税金を納めることは義務であり、事業者にとっても大前提ではありますが、
適正な税金を納めている事業者でも、追徴課税を納めなければならないという場合があります。
なぜなら、税務調査において調査官の認識によって追徴課税の対象になるかどうか決まってしまうからです。
つまり、適正に税金を納めているにもかかわらず、調査官の指摘に納得のいく説明や反論ができないことにより、
調査官が追徴課税の対象と判断してしまうことがあるのです。
これは、調査官の評価制度にも起因と言われていますが、
調査官の評価は会社の不正を発見することに基づくため、調査官は何とか不正を見つけ出そうとし、
時には巧みな誘導尋問を仕掛けてくることすらあるという話も少なくありません。
このような誘導にしっかりと対応できることが税務調査において求められます。
当然のことながら、無申告に対して調査官の認識を変えることは困難ではありますが、
特に、重加算税の対象になるかどうかは納税者にとって大きな違いです。
本来、税務調査の対応に優れた税理士にサポートしてもらうことが最善ではありますが、
まずは、追徴課税の本質を理解することで適正な納税と税理士の活用に役立てましょう。